電気自動車に必要なバッテリー素材
世界中で進むカーボンニュートラルへの動きの1つとして、自動車の「電化」があります。電気自動車(EV)のバッテリーは、現在リチウムイオンバッテリーが主流となっていて、EVの普及が進めば、当然電池も必要になるため、このバッテリーを製造する際に必要な資源や税量についても注目を集めています。EVは向こう10年で2019年の790万台から、2030年には3.8億台、2050年には11.1億台になると予想され、それに伴い、バッテリーの需要もより高まっていくという事になります。
EV向けバッテリ―製品に強みを持つ「ライベント」
米国ペンシルベニア州フィラデルフィアに本社を持つグローバル企業「Livent(ライベント)」は60年以上の歴史を持つリチウム製品を製造し、エネルギー市場へと供給している企業です。 アメリカ、イギリス、アルゼンチン、インド、中国などに工場を持ち、リチウム合成化合物、リチウム合金、ポリマーなどの材料を製造している企業です。
半導体需給の回復で業績の急上昇が見込める
現在半導体部品をはじめ、EVの生産に必要な部品の供給の遅れなどで株価は一服しているものの、今後リチウムイオンバッテリーを生産する際の高品質な材料を供給する企業として、バッテリー業界では不可欠なメーカーであるといえます。特に競合でもあるアルベマールなどと比べても高品質な原料の供給や安定化リチウム金属粉などでパテントもあり、その優位性を生かしています。
リチウムイオンバッテリーは蓄電池などにも大量に利用されており、現在再生可能エネルギーを牽引している太陽光発電や風力発電などは気象条件により発電できない日や時間帯もあることから、人々の生活にマッチした時間での供給を行うためには再生可能エネルギーを蓄電する必要があるため、EVだけでなくより多くの分野でリチウム系原料が必要とされるため、今後更に成長される企業ともいえます。