【 コロナ探知犬 】PCR検査より精度が高い!犬がコロナ感染者を嗅ぎ分ける
フィンランドのヘルシンキ空港で、コロナウイルスに感染している人を嗅ぎ分ける事が出来るという特別な訓練を受けた犬が実験的に配備されました。
この犬は合計4匹で、それぞれ犬種は異なります。一度に2匹で仕事をし、その間に残りに2匹は休憩をします。
この犬たちは癌や糖尿病患者を嗅ぎ分けるトレーニングを受けていました。
研究ではコロナウイルス患者を見分ける事が出来る確率は 94% と発表されています。
ちなみに、現在行われている鼻の奥の粘液をとって検査する方法の精度は約90%といわれていますので、コロナ探知犬の方が若干ではありますが、やはり精度が高いといえます。
どのように嗅ぎ分けるのかというと、旅行者に布を渡して皮膚を拭いたものを、別の専用の部屋で1つ1つカップにいれたものを犬が嗅ぎ分けます。
犬と旅行者との接触はないため、犬にとっても安全です。
嗅ぎ分ける時間はわずか 10秒。陽性だった場合、犬は横になったり吠えたりして知らせます。
わずか1分ほどで検査でき、ここで陽性と判断された乗客はPCR検査を勧められます。
この、犬によるコロナウイルス感染者の判別の計画にかかる費用は約30万ユーロ(約37,200,000円)で、乗客全員に検査する方法よりも低コストにする事ができると、ヘルシンキ国際空港のあるヴァンターの Timo Aronkyto 副市長は言います。
世界のコロナ探知犬
イギリス
イギリスでも医療探知犬として、コロナウイルス感染者を嗅ぎ分ける訓練をしています。
コロナウイルスなどの呼吸器系の病気は、体臭が変化するため、犬が嗅ぎ分ける事が出来る可能性は非常に高いと、LSHTMのジェームズ・ローガン教授が発表されています。
チリ
南米チリでも現在4匹の犬が、コロナ探知犬として訓練を受けています。
チリでは、対象者の脇の下にガーゼを置き、その検体を使って訓練をしており、人が多く集まる場所に犬を配置し、犬は感染の疑いのある人を見つけるとその人の横に座るように訓練されているようです。
ドイツ
ドイツでもコロナ探知犬の育成に成功したと発表されましたが、まだ更なる研究が必要として配置されるところまでは進んでいないようです。
ドバイ
ドバイでは8月初めからドバイ国際空港でフィンランド同様、既にコロナ探知犬が配置されています。
こちらでは精度が91%と発表されていますが、実際にはフィンランドと同じくらいの精度なのではないでしょうか。
ドバイ国際空港では、乗客の脇の下からとった検体を犬が嗅ぎ分ける方法をとっており、陽性と判断された乗客はPCR検査を受けるように勧められます。
日本
日本でコロナ探知犬はどうなっているのか調べましたが、アフリカ豚熱(ASF)や口蹄疫(こうていえき)などの侵入を防ぐために海外からの荷物を調べる動植物検疫探知犬や、麻薬探知犬、危険物探知犬などは配置されていますが、今のところはまだコロナ探知犬は配置されていません。
コロナ探知犬の今後に期待
対象者の負担が低く、精度は高く、スピードも速くて低コストでコロナ感染者の判別が実現可能とあれば、コロナ探知犬への期待が更に高まるでしょう。
そのうち日本でも空港や商業施設、人の集まる場所にコロナ探知犬が配置されるかもしれませんね。
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