アフリカで象330頭が死亡していた!原因は当初発表されたものとは違うものだった
アフリカのボツワナで象が大量に死亡していた原因が、当初とは異なる原因であった事が発表されました。
2020年3月以降、政府当局が確認したところ、300頭近い数の象の死体が確認されていました。実際にはもっと数は多いとのこと。
当初は、密猟や炭そ菌、その他の中毒が原因とされていましたが、死体には牙がついていたことから密猟とは考えにくい事や、死亡する前にクルクルと回って突然倒れるといった症状をおこしたりする症状などから、これまで考えられていた病気とは異なるのではないかと言われています。
象の大量死の実際の原因は有害藻類ブルーム
ボツワナの野生生物および国立公園局の獣医師であるMmadi Reuben氏によれば、気候変動による地球温暖化で、シアノバクテリアの有害藻類ブルームが大量に繁殖したため、象が水を飲む場所にそれらが繁殖し、病気になり死亡したとされています。
この「藻類ブルーム」ですが、ブルーム( Bloom ) とは「開花」という意味で、藻類が大量に発生すると花が咲いたように赤く色づく事からそう呼ばれています。
この有害な藻類ブルームは、水中の酸素レベルを大幅に低下させて海洋生物を殺す可能性のある生物も含まれています。
ブルームは数日から数か月続くことがあり、ブルームが死ぬと死んだ藻を分解する微生物が酸素をさらに使い果たし、魚を死滅させる可能性があります。(引用:Wikipedia)
有害ブルームが発生した水を飲んだ事が原因で大量の象が死んだのなら、他の動物も同じように死ななかったのか?という疑問も出てきますが、Mmadi Reuben氏は、1頭の馬を除いて、他の動物にはこの現象は見られなかったと言います。
象だけが大量死した理由
なぜ象だけ大量死したのかというと、象は口からではなく長い鼻で水を吸って飲みます。
他の動物は表面に近い部分を飲むのに対し、象は毒素が含まれている沈んでいる深い部分を飲むことから、このことが原因だと言われています。
象の個体数が減少しているため、象の謎の死には原因を特定する必要があります。
しかし、広いアフリカの大地で象が死亡しているのが発見されるのは数日後という事が多くあり、その頃には象の死体は原因を特定できる状態にない為、原因を特定するのが困難な状況にあるようです。
地球温暖化による影響
地球温暖化による影響が色々なところで起こっており、今回の象の謎の大量死もまた地球温暖化によるものとされました。
この問題が改善されないままだと更に状況は悪化するでしょう。
今回は有害藻類ブルームによる象の大量死という問題でしたが、今後、人間以外にも他の動物が同じように被害にあう事が予想されます。
国も引き続き原因を調査して予防策に取り組んでいるようです。
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