温室効果ガスによる地球温暖化
地球のエネルギーの源ともなっているのは太陽です。太陽からのエネルギー放射が地球に達し、大気がある地球はその表面で3割程度のエネルギーを反射し、残り7割が地表や大気中に吸収されていきます。
地球が吸収したエネルギーも宇宙に放射されていくのですが、この時大気中にある二酸化炭素などは吸収したエネルギーを更に地球に向けて放射します。
これが温室効果と呼ばれるもので、二酸化炭素などの様にエネルギーを地球にとどめる働きがある大気中の成分を温室効果ガスと呼んだりしています。
この温室効果ガスが大気中に増えることで地球の温暖化が進んでいきます。温室効果ガスの中で最も強力なものが二酸化炭素という事になります。
大気汚染問題
大気中には二酸化炭素だけでなく他にもメタンや一酸化二窒素、フロン11など温室効果を引き起こす物質があります。
しかし大気中にある物質はこれだけではありません。自動車や工場など人間の生産活動などにより排出されている化学物質やPM2.5と呼ばれる2.5マイクロメートル以下の小さな粒子となって大気中を浮遊する汚染物質などがあり、これらは人や動植物などに害がある物質に変化し、健康被害や自然破壊などを引き起こします。
大気汚染の問題は国ごとではなく、地球規模で取り組んでいかなければならない問題です。
大気汚染のリアルタイムデータと予報が見れる。
ここで紹介したいのは世界大気質指数化プロジェクト(World Air Quality Index Project )という中国北京に本拠地を置くプロジェクトです。
このプロジェクトのサイトでは世界各地に設置された大気の質を測定する装置から送られてきたデータをウェブサイト上に集め、リアルタイムで表示し、今現在の大気汚染の状況がマップ上で一目でわかるようにしています。
マップは拡大縮小も出来て、自分の住んでいるエリアを拡大していく事が出来ます。各拠点に置かれているセンサーによりリアルタイムでPM2.5やPM10、二酸化炭素、二酸化窒素の量を見る事が出来ます。温度や風速、日照時間も見る事ができ、過去のデータから、1週間先までの大気汚染予報も見る事ができます。
非営利として運営されているチーム
このプロジェクトは非営利プロジェクトとして2007年より開始され100ヵ国以上、1000以上の主要都市と30,000以上の観測ステーションからのデータが集まってきています。
運営母体は公的資金なども入っておらず、運営に係る費用などは世界中からの寄付と広告収入などでまかっています。
サイトは以下の2つのサイトが連携して情報提供を行っています。
http://waqi.info http://aqicn.org
多くの企業や行政機関が参加
この活動には、多くの個人・企業そして行政機関などが協力しています。
日本からも東京都、北海道、福岡県、宮城県などさらに沢山の都道府県も協力し運営されています。
誰でも設置できるモニタリングステーション
このプロジェクトへの参加は寄付するだけでなく、自宅や会社、学校、施設などに大気の状況を計測できるモニタリングステーションを設置し、そのエリアの情報提供を行う事でも参加可能です。
これはGAIAモニタリングステーションと呼ばれるもので、外に設置して大気の様子を観測します。
観測したデータはWiFi経由でクラウドに送られて、http://waqi.info ウェブサイトなどに送信されます。
ステーションのタイプはA12、A13の2種類用意されていて、観測できる温室効果ガスの種類やセンサーの数によって内容が異なります。
A12は大気汚染の要因にもなっているParticle Matter(粒子状物質)の測定が可能でPM2.5やPM10などの数値を表示します。A13はこれに加えオゾンや二酸化炭素の量も計測し表示できます。
かつてはこれら機器を購入するだけでしたが、機器のアップデートなどにも対応できるようにHARDWARE AS A SERVICEとして、月額費用を支払うハードウェアの利用料を支払う仕組みになりました。これにより2年に一度は計測器も新しいものが送られてくることになります。A12は月額10ドル、A13ha月額12.5ドルで、年払いも可能。
詳しくはGAIA Air Quality Monitorsの製品ガイドページをご覧ください。
大気汚染や温暖化は人類が抱える地球規模な問題です。国を超えて、多くの人がこれらプロジェクトにかかわっていく事で、環境保護につながります。
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